今日からは、行政法の学習において避けては通れない重要テーマ「行政裁量(ぎょうせいさいりょう)」について学んでいきます。
行政裁量とは、一言で言えば「法律がすべてを細かく決めず、行政庁に判断の幅(

今日は、行政裁量をコントロールする強力な物差し、「比例原則(ひれいげんそく)」について整理しました。
行政が目的を達成するために手段を選ぶ際、その手段は目的を達成するために「必要」かつ「相当(バランスが取れている)」なものでなければならない、というルールです。たとえ裁量があっても、このバランスを欠いた処分は違法となります。
裁判所は通常、以下の3段階で「やりすぎ」がないかをチェックします。
例えば、道路に少しはみ出して看板を置いていた店に対し、いきなり「営業禁止処分」を下すようなケースです。
「道路の安全(目的)」に対して、「営業禁止(手段)」はあまりに重すぎます。まずは「撤去命令」や「過料」といった、より負担の少ない手段を選ぶべきだったと判断されます。
行政には「目的達成」の責任がありますが、同時に「国民の自由の尊重」も求められます。比例原則は、この両者の「損得勘定」を正しく行わせるためのブレーキの役割を果たしています。