今日は、行政行為を「自由度の違い」で分ける「羈束(きそく)行為」と「裁量行為」の違いを整理しました。
「羈束」とは、文字通り「つなぎ止める」という意味です。法律によって行政の手足が縛られている状

今日からは、行政法の学習において避けては通れない重要テーマ「行政裁量(ぎょうせいさいりょう)」について学んでいきます。
行政裁量とは、一言で言えば「法律がすべてを細かく決めず、行政庁に判断の幅(選択肢)を委ねている領域」のことです。世の中の出来事は千差万別。法律ですべてを「AならばB」と決めてしまうと、現実の複雑な問題に対応できなくなるため、この「裁量」が必要になります。
もし法律が「時速1kmオーバーでも即免許取消」とガチガチに決めていたら、個別の事情(緊急事態だった、反省している等)を考慮できず、かえって不当な結果を招くことがあります。専門的な知識を持つ行政が、その場の状況に応じて「最も適切な答え」を出せるようにするために、裁量は認められています。
「裁量がある=何をしてもいい」というわけではありません。裁量という「自由」は、あくまで法律が認めた枠の中での自由です。この枠を飛び出してしまったとき、初めて「違法」として裁判で争うことになります。