1月8日 不法行為法② 因果関係を二段階で整理する

1月8日 不法行為法② 因果関係を二段階で整理する

こんにちは!今日は不法行為法の学習2日目です。テーマは、法律の世界でも特にもやもやしやすい「因果関係」について。ここ、理解が曖昧だと記述式の答案が一気に薄くなってしまう、実はすごく怖いところなんですよね。


結論から言うと、不法行為における因果関係は「二段階」で考えるのが鉄則です。ここを整理するだけで、格段に頭がスッキリします。


因果関係の二段階フィルター


法律上の因果関係は、単に「出来事が繋がっているか」だけを見るのではありません。以下の2つのステップを順番に検討していきます。




ステップ① 事実的因果関係(「あれなければこれなし」)


まずは、事実として繋がりがあるかをチェックします。専門用語では「条件関係」とも呼ばれます。
「Aの行為がなければ、Bの損害は起きなかった」と言えるかどうか、というシンプルな視点です。いわば、タイムマシンで戻ってAの行為を消したとき、損害も消えるなら、事実的因果関係はあると判断されます。


ステップ② 相当因果関係(「どこまで責任を負わせるか」)


ここが法律家(そして受験生)の腕の見せ所です。事実として繋がりがあったとしても、「その損害まで加害者に負わせるのが妥当か?」という価値判断を下します。


これを一言で言うなら、

「事実として起きたこと全部を賠償させるわけじゃない」

ということです。


例えば、軽い接触事故(事実的因果関係あり)のせいで、被害者が乗っていたタクシーが渋滞に巻き込まれ、その先の交差点で別の巨大事故に巻き込まれた……なんて場合、最初の加害者にそこまでの責任を負わせるのは酷ですよね。そうした「行き過ぎた責任」をカットするのが、相当因果関係の役割です。




原因が重なる「競合」の話


複数の原因が絡んでくると一気に面倒な感じがしますが、基本は同じです。「どの行為が、どの範囲の損害と法的に結びつくか」を丁寧に切り分けて考えます。


この考え方は、明日以降に学習する予定の「共同不法行為(民法719条)」にも密接に関わってきます。誰がどこまでの責任を負うのかを決めるための、超重要なインフラ知識と言えますね。


今日のまとめ:二段階を身体に叩き込む



  • 因果関係は「事実的因果関係」「相当因果関係」の二段構え。

  • ステップ①で物理的な繋がりを確認し、ステップ②で賠償の範囲を限定する。

  • 「妥当かどうか」という規範的な視点を忘れない。


今日は新しい知識を増やすというよりは、この「二段階の思考プロセス」を身体に入れることを意識しました。これがしっかりできていれば、事例問題でパニックになることも減りそうです。


明日は、この因果関係を土台にして、共同不法行為の深掘りをしていきます!


📌 次回(1月9日)予告

「みんなでやったらどうなる?共同不法行為と連帯責任の怖さ」


今日もお疲れさまでした!