1月15日 債権法② 分割債権の対外的効力と影響関係――単独行使・解除の扱いを確認する。

1月15日 債権法② 分割債権の対外的効力と影響関係――単独行使・解除の扱いを確認する。

今日は債権法の中でも、複数の人が借金などを負う「多数当事者の債務関係」の基本、分割債務について整理しました。


債務者が複数いると、つい「誰かがまとめて払うのかな?」と思いがちですが、ここでも民法の原則は非常に個別の関係に基づいています。


分割債務の基本:自分の分だけ責任を負う


可分給付(お金を払う行為など)について債務者が複数いる場合、特段の合意がなければ、原則として分割債務となります(民法427条)。




この「分割債務」の核となるのは、各債務者が自分の負担部分だけを履行すれば、義務から解放されるという点です。例えば、3人で300万円の借金を分割債務として負っている場合、1人が自分の分である100万円を債権者に支払えば、その人の責任はそれで終わり。他の2人が払わなくても、自分には関係がない、という非常にドライな関係です。


分割債務でも「全員」が必要な場面:解除の不可分性


ここで注意が必要なのが、昨日の分割債権でも出てきた解除の扱いです。義務を果たすのはバラバラでいいのですが、契約を白紙に戻すときはそうはいきません。



  • 履行(支払い):自分の分だけ払えばOK(個別・独立)。

  • 契約の解除:債務者が複数いる場合、解除の意思表示は債務者全員に対して行わなければならない(解除権の不可分性・民法544条1項)。


債権者の立場からすると、一人の債務者だけに「契約解除だ!」と言っても無効なんですよね。債務者が何人いようが、契約を終わらせるという大きな決断には、全員を巻き込む必要があります。ここでも「支払いはバラバラ、解除は全員セット」という対比が重要でした。




今日の振り返り


分割債務は、債権者にとっては「一人ずつからしか取れない」という回収のリスクがある形態です。だからこそ、実務や試験では債権者に有利な「連帯債務」がよく登場するんだな、と原則を学ぶことでその重要性がよりクリアになりました。



  • 分割債務は「自分の分だけ」の責任。

  • 他人が払わなくても、自分には影響しない。

  • ただし、解除されるときは「全員に対して」意思表示が必要。


明日は、この原則をガラッと変える、より強力な責任関係である「不可分債務」や「連帯債務」に踏み込んでいこうと思います。一つずつ、違いを明確にしていきます!


今日もお疲れさまでした。