今日からは、行政法の学習において避けては通れない重要テーマ「行政裁量(ぎょうせいさいりょう)」について学んでいきます。
行政裁量とは、一言で言えば「法律がすべてを細かく決めず、行政庁に判断の幅(

今日は、行政裁量が「違法」と判断される際の中心的な法理、「裁量権の逸脱(いつだつ)」と「濫用(らんよう)」について整理しました。
行政事件訴訟法30条にも記されているこの言葉は、行政の自由な判断が「許容範囲」を超えてしまった状態を指します。学説上は厳密に区別されますが、実務上はセットで語られることが多い概念です。
法律が認めている裁量の「外枠」をはみ出してしまうことです。
例:法律では「最大6か月の業務停止」と決まっているのに、役所が勝手に「1年の業務停止」を命じた場合。これは物理的に枠を飛び出しているので、文句なしに違法(逸脱)です。
裁量の枠内には収まっているものの、その「中身(使い道)」が著しく不当な場合です。
例:特定の業者をいじめるために、些細なミスでわざと重い処分を下した(目的違反)。あるいは、重要な事実を無視して判断した(考慮不尽)。
裁判所は、行政の判断が「社会通念に照らして著しく妥当性を欠くか」を見ます。具体的には以下のパターンが典型的です。