1月13日 不法行為法⑦ 特殊不法行為と消滅時効で総整理

1月13日 不法行為法⑦ 特殊不法行為と消滅時効で総整理

不法行為法シリーズ、7日間の締めくくりです!今日は、これまでに積み上げてきた民法709条の知識をベースに、より具体的な場面を想定した「特殊不法行為」と「時効」について学習しました。


不法行為法は、いわば「709条という本丸」と「特殊不法行為という砦」で構成されています。今日はその砦の部分を総ざらいしました。


特殊不法行為:709条だけでは救えない場面を拾う仕組み


初日に整理した通り、不法行為法は「例外の集合体」です。709条の原則(加害者の故意・過失を被害者が立証する)だけでは被害者救済が難しい場面をカバーするために、以下のような特殊な規定が用意されています。



  • 714条(監督義務者責任):責任能力のない子どもが事故を起こした場合、親などの監督者が責任を負う仕組み。

  • 715条(使用者責任):従業員が仕事中に他人に損害を与えた場合、雇主である会社も責任を負う。これが試験でも実務でも超重要!

  • 717条(土地工作物責任):建物の塀が崩れた場合など。占有者は過失がなければ免責されますが、所有者は無過失責任(落ち度がなくても責任を負う)という非常に強力なルールです。

  • 718条(動物占有者責任):飼い犬が他人に噛み付いた場合など、飼い主が責任を負う規定。




これらはすべて、被害者にとって「立証のハードルを下げる」ための工夫。誰に責任を問うのが最も公平で、かつ被害者が救われるかという視点で設計されています。


時効(724条・724条の2):ここは「数字」を正確に!


せっかく不法行為が成立しても、時効で消えてしまったら元も子もありません。ここは理屈よりも「数字」が命。絶対に落とせないポイントです。


原則的な期間


  • 主観的起算点:損害及び加害者を知った時から3年

  • 客観的起算点:不法行為の時から20年


生命・身体を害する不法行為(特則)

人の命や健康に関わる重大なケースでは、被害者をより手厚く守るために期間が延びています。


  • 知った時から5年(通常より2年長い!)

  • 不法行為の時からは変わらず20年


この「3・5・20」という数字は、反射的に出てくるまで叩き込みたいところです。


不法行為法攻略の「黄金ルート」


この7日間で、不法行為法の全体像が自分の中で一本の線に繋がりました。事例問題に出会った時は、常に以下のフローで思考を回せば迷わないはずです。



  1. まず709条の基本要件をチェックする。

  2. 特殊な立場(会社、親、所有者など)がいれば特殊不法行為を検討する。

  3. 最後に消滅時効にかかっていないか確認する。


不法行為法シリーズのまとめ


「709条→特殊→時効」の流れが頭に入っていれば、行政書士試験の複雑な事例形式でも、落ち着いて出口を見つけられる自信がつきました。


明日からはまた別の分野に進みますが、この「構造で捉える癖」を忘れずに、一歩一歩合格へ近づいていきたいと思います!


7日間、伴走ありがとうございました。今日もお疲れさまでした!